2010/12/18

Gnossienne No.5 / Satiemania





グノシエンヌの5番の終わり方がカッコ良くて好きなんだけど、
5番は全集みたいの買わないと入ってないんだよね。
で、幾つか全集買ったけど、やっぱり演奏者によって全然別の曲に思えます。
聴く方は気楽故、日によってどの演奏が好きとか結構変わる。
生演奏聴くと、はっきり好き嫌いが別れるんだろうけど。

「サティマニア」ってクロアチアのアニメが評価高いらしいよ、
と、娘に教えてもらったので、youtubeでみた。
まだクロアチアではなく、ユーゴスラビアだった時代のザグレブ・フィルムの作品。
最後にグノシエンヌNo.5を持って来るのは、サティマニアの証。
ここでは、チッコリーニの演奏が使われています。
このアニメ、評価高いだけあって、多義的多面的なディテールが
たっぷり現実の空気を孕んだイメージを浮き上がらせ、
捕食(抑圧)する者とされる者(餌食)の対比を冷酷に描き出しています。
捕食者も病んでるというか、人として実のある生を生きてない。
もはや人間を逸脱している。
虚無と冷笑無しに語りえぬ世界もあるっちゅうことや。


余談1
どツボのディストピア・米国での撃ち合いのシーンで
壁に「che」とか「pig」とか書いてあるけど、その2つのワードは
武装闘争してた頃のブラックパンサーがよく使ってましたね。
黒豹党は、黒人を抑圧し、暴行する白人警官のことを"pig"と呼んでました。
するってえと、警官がチャップリンを追っかけてるシーンは、
米国がレッドパージでチャップリンを追放したことを揶揄してるんですかね。
追っかけてるのUSAの警官ですもんね。


余談2
グノシエンヌは「3つのグノシエンヌ」ってことで、3番までのCDが多いけど、
「6つのグノシエンヌ」という括りになってるCDもある。
Cristina AriagnoとかティボーデのCDでは、7番まで入ってるよ。
一体、何番迄がホンマなんじゃい。
で、7番て「梨の形をした3つの小品」の1番の長尺ヴァージョンじゃね??


あと、エリック・サティの曲では「冷たい小品」の
「歪んだ踊り(でたらめなダンス)」が好き過ぎる今日この頃。

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